2015/07/29

風花

四条烏丸の「ホテル日航プリンス京都」の近くにある、塩ラーメンの専門店「新宿風花本店」へ。

ネットの口コミで絶賛されていたラーメン屋だったので、前から気になっていた。「関西の美味いラーメン特集」雑誌の表紙を飾ったこともあるらしい。ラーメンレポートのためには、府民として、麺民として、行かない訳にはいかない。そこに山があるから登るみたいな・・。

「3日かけてつくる柔らかチャーシュー。こだわり自家製手揉み麺」という宣伝文句が食欲をそそる。味覚の前に、左脳で味わう。ラーメン屋など飲食店は「ストーリー性」が重要。初めてなので、「風花の定番 天然塩ラーメン」を注文。「沖縄石垣島の海水塩をベースに、海水から違う製法で作られる3種の塩を使ったオリジナル塩ダレ、動物系と海鮮系の出汁と和風だしを独自にブレンド」だそうだ。味だけでなく、身体にも良さそう。

トロトロチャーシュー、縮れ麺、魚系のダシが効いた和風スープ。めちゃめちゃ美味いので、食べ終わるのを惜しみながら、また「どうやったらこの絶品スープを作れるのだろうか」と考えながら、完食。ご馳走様でした。

マイランキング・ベスト3に入る美味さ!自分の中では、好きな「飛騨高山ラーメン」や「喜多方ラーメン」の系統に近かったので、満足度大。「あっさりなスープの塩ラーメン」 は、「濃厚こってり豚骨ラーメン」とはまた違った分野の美味しさ。

次回は、「帆立塩ラーメン」「まぶしめし(特性ちゃーしゅーの混ぜ御飯)」を食べてみたい。今後、リピート率高そうな予感。


塩ラーメン
和風絶品
ストライク

風花定番 天然塩ラーメン(700円)

自家製麺、塩ラーメン専門店「風花」

トッピングにおもち!?帆立塩ラーメンにもひかれる

色々なメニュー

絶品な塩ラーメンを一滴残さず完食!


2015/07/20

バケモノの子

「強さ」とは?

月曜日は「1100円の日」であるイオンシネマ桂川で、映画『バケモノの子』を観た。渋谷の街と渋天街を舞台にバケモノと少年の師弟関係と、ボーイミーツガールの話。満足度★★★★★。


『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督の最新作長編アニメーション。バケモノ達の世界にある都市・渋天街を舞台に親子の絆を描いた「新冒険活劇」。

西遊記の雰囲気やキーワードの「くじら」など色々な文学作品の要素がもりこまれている。感動して涙々のシーンが二カ所ほど。さすが、細田守監督。これまでの作品がアタリだっただけに、今回も期待を裏切らない。

宮崎あおい(九太)、千葉すず(楓)、役所広司(熊徹)、大泉洋(多々良)、リリー・フランキー(百秋坊)など、それぞれの登場人物の顔が声優に似せてあるのが面白い。そうか、前半は役所広司と宮崎あおいが言い合っていたのかぁ・・。

「家族関係、とくに父親と子供」が主題だが、「バケモノ」は何を「暗示」しているのか。異文化コミュニケーション?「この世界は多様性に満ちている」といったメッセージか。そのあたりの監督の意図を知りたくなった。


異文化で
強さもとめる
ホンモノの


予告編『バケモノの子』

2015/07/12

百日紅

京都シネマで、アニメーション映画『百日紅(さるすべり)~Miss HOKUSAI~』を観た。杉浦日向子の漫画が原作。江戸で葛飾北斎の娘お栄(葛飾応為)の話。満足度★★★★★。



4つぐらいのショートストーリーを詰め込み過ぎの感じがあるが、北斎の盲目の末娘・お猶(なお)の話で涙々・・(T T)。浮世絵師として、北斎とお栄が「他の人には見えないモノが見える」と、「目の見えない」妹のお猶が「対」になっていると、観終わってから気づいた。後からじんわり心にしみてくる。これが原恵一監督の演出マジックか。「江戸の街風景」が視覚的に俯瞰できるシーンが多く、美術的にとても興味深かった。

映画を観た後、「葛飾北斎」「葛飾応為」の浮世絵を観たくなり、WEBで探すとWikipediaなどで色々見れる。いい時代になったもんだ。杉浦日向子の原作漫画『百日紅』や、原恵一監督の過去の作品でとても高評価の『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を観てみたい。

浮世絵師
江戸時代から
グローバル

2015/07/11

非道に生きる

「映画の外道、映画の非道」を生き抜きたい。その気持ちは、自分の人生そのもの。

園子温『非道に生きる』を読んだ。園子温監督の回想録。非道であれ!「自分が面白いと思った事を追求」すればいい。満足度★★★★★。

園子温『非道に生きる』

園子温監督の映画はこれまで『紀子の食卓(2006年)』『愛のむきだし(2008年)』『冷たい熱帯魚(2011年)』『恋の罪(2011年)』『ヒミズ(2012年)』を観た。フクシマ原発事故を題材にした『希望の国(2012年)』が気になっていたがまだ観れていない。今ちょうど『ラブ&ピース』が上映中。観てこうかな。

鬼才、園子温監督が「自分の半生」と「映画」について語る。異端という言葉がよく似合う「普通じゃない映画」がなぜ生まれるのか。その「思考プロセス」と「行動プロセス」がわかり、とても面白かった。逆に、この本を読んだり、監督の話を聞かないと、園子温映画の「特殊性」は理解できないな。「異端、過激、エログロな映画」と言われたり、「性、暴力、震災」が映画テーマであったり、「詩」が多用されたり(『愛のむきだし』での圧巻シーン!)と、なぜWhyの部分。

「普通な人」が作った映画は、もちろん面白くない。「普通じゃない人」が作るから、面白い映画になる。「極端だから、人をひきつける」という本表紙の副題は、そのことを指している。

前世紀「大量生産・大量消費」の時代には、製品だけでなく、文化も、ばらつきの少ない、均一なモノを求められた。それは「ハズレが少ない」が、逆に「無味乾燥で面白くない」もの。そこでは品質安定のため「異端」は極力排除される。しかし、「モノ」は均一性を高められても、人間そのものは、そもそもがファジー(Fuzzy、あいまい)な本質を持つ存在だから、矛盾により「歪み」が現れるのは必然。

「クズ同然」と言われたらしい園子温監督の人生前半は、順応するのではなく、そんな「歪み」に立ち向かう。その「もがき模様」をイメージしながら読んだ。その無茶苦茶な人生経験のほとんどが、のちの映画作品に反映されるから、映画の世界は面白い。「東京ガガガ」のエピソードが強烈に印象に残った。

移り変わって、現在、21世紀の「脱工業社会」では、「多様性を重視」する成熟社会への移行期として、何かと「普通じゃないもの」が求められる。製品しかり、文化しかり。そういう意味で、園子温監督の映画は、まさに「21世紀タイプ」。時代が追いついてきた、という感じか。

本の中で、「世界に影響を与えた日本映画界の巨匠」ということで、小津安二郎、黒沢明、木下惠介の名前が出てくる。これらの「巨匠の作品」つまり「日本の黄金期の映画」は全然観てないので、毎週どんどん公開される新作とは別に、21世紀に生きる日本人としてこれらの映画も観てみようと思う。

そして、「映画⇒研究開発」と置き換えると、「21世紀社会でのエンジニアの役割」が見えてくると思う。


異端モノ
普通でないが
面白い


【園子温語録】

・「園子温の映画は血が凄い」とよく言われる。血は詩と同じ。映像でどう「血のように赤い」を表現するか。詩的な比喩として血を登場させる。ポエムなのだ。詩で使われる比喩の表現を文字通り、映像に叩きつける。

・「映画が巨大な質問状」であるからには、反応は観客の想像力に委ねる。映画の中で想像力を誘導したりしない。僕は映画の中でたくさんのことをしゃべるが、そもそも「答え」は用意していない。

・「リアリティ」に触れるための取材が好き。取材とは第一に「人に会う」こと。文献や資料はいまいち信用できないし、「本音」がでてこない。実際に現地で人に会うと分かってくることがたくさんある。

・映画に込めるべきは「情報」ではなく「情緒」。整理整頓された言葉を仕入れたいのなら、本を読めばいいし、報道を観ればいい。映画の中の言葉は、市井の人々の肉声でいい。

・役者に「それはお前の人生経験がユルいからだ」と忠告する。

・映画に期待される役割は二つ⇒「満足させる映画」「覚醒させる映画」。政治、社会、人生に対する要求不満を解消、要求のはけ口となってすっきりさせるのが「満足させる映画」。まったく逆で、見たくない暗部を見せることで、人を怒らせたり苛立たせたり、感情を逆なでして緊張を生み出すのが「覚醒させる映画」。両方を撮っていきたい。

・「家族」という小さな血縁共同体、その崩壊が物語の太い柱になっている。「絆」というよりも、歳月を経ても決して消し去ることのできない「血の関係」。それこそが一番強いドラマになりうる。

・「特殊じゃない人」はいない。自分達は「ありふれた幸せ」を望んでいたのにも関わらず、そいういう幸せは手に入らない。つまり「平均値の家族」になれない。なのに「うちの家族だけは平均的な家族だ」と思い込むようにしている所がある。「家庭内に特殊性が潜んでいたとしても、目をつぶっていかなくてはならないと思い込んでいる」ことが、すべての問題。「自らが特殊であることを認め、受け入れ、お互い許す」ということが革命的に行われたならば、家族は本当に内側から変われる。


2015/07/10

大黒ラーメン

桃山御陵前ラーメン第三弾「大黒ラーメン」。「ほどよい濃度の豚骨醤油のスープ、細麺、薄切りチャーシュー」で、いかにも「京都ラーメン」という感じで美味しかった。「横綱」に似た系統の味。焼飯が220円と激安なのも特徴。次回使える100円割引券をくれた。「途中下車して通え」ということだろう。( ^ω^ )

大黒ラーメンの「ラーメン並」

焼飯

大黒屋の入り口。庶民的な老舗の雰囲気の店

味は一番だ!

桃山御陵前駅から徒歩5分ほど





2015/07/07

大中

なでしこ準優勝!二連覇ならず。彼女達の頑張る姿を観て大感動。私も頑張る!という訳で、近鉄の桃山御陵前で途中下車の第二弾。今回は近鉄高架下の「大中」へ。(何を頑張るんだか・・)
「伏見ラーメン店四天王の一つ」と言われ、行列のできる有名店らしい。店の場所は、駅おりてすぐ徒歩10秒くらい。飲屋街の一角にある。

「バラ肉大中ラーメン」と「焼き飯」を注文。「麺の硬さ」や「スープの種類」など8つの質問に答える。スープは「元祖豚骨醤油」を選択。豚骨2種類、鶏ガラ3種類を使用した濃厚なスープ、細麺、九州産豚肉のチャーシュー。

「天下一品」に似た系統のスープだった。コラーゲンたっぷりらしいので、お肌によさそう。鶏ガラスープの割合が多そうで、コッテリなのに、その分あっさりした感じがあり、「鶏肉嫌い」な自分としては、マイナスポイント。チクソトロピー的にも豚骨主体の方が好みな気がした。ということは「魚介豚骨醤油」の方が良かったかも。次はこちらにしよう。焼き飯は普通に美味しくてイケる味だった。

食している間に、店長さんがミキサーで巨大鍋のスープを攪拌したり、さんぴん茶、ニンニクチップ、厳選した素材(説明によると)など随所に「こだわり」をプンプン匂うラーメン屋だった。

四天王
鶏ガラスープ
強過ぎた

バラ肉大中ラーメン

焼き飯

「桃山御陵前」駅からすぐ

その名は「大中」

伏見ラーメン四天王の一角

大中のメニュー

注文時に聞かれる8つの項目

素材の説明

スープの説明

大中ラーメンに合う「さんぴん茶」

にんにくチップを入れる

スープを巨大ミキサーで攪拌中



2015/07/03

麺場田所商店

なでしこがイングランドを撃破して決勝進出を決めたので、スピルバーグ佐々木則夫監督が米国戦に温存したというレジェンド澤と同年齢の私は、意を決して人生の(近鉄の)途中下車を決行。桃山御陵前から徒歩数分の味噌ラーメン専門店「麺場 田所商店 伏見桃山店」へ。

「北海道味噌」「信州味噌」「九州味噌」から選べる。特別メニューとして「京都西京白味噌」もある。迷った末、「信州味噌ラーメン」を食べる。濃厚味噌スープにちぢれ麺の組み合わせ。「味噌との遭遇」いや「未知との遭遇」とはこの事か!麹パワー炸裂で大変美味しゅうございました。

日本的食物のラーメンに、日本的調味料の味噌のコラボレーションは「The Japanese food」そのものだな。味噌屋のイメージな店の雰囲気もあわせ、外国人受けしそう。「濃厚味噌スープにこだわったラーメン」というバリュープロポジションで独自路線の差別化できてる。「残り三つの味噌のラーメン」も食べて、違いを確かめてみたい。

専門店
麹パワーを
食べて味噌

信州味噌ラーメン

縮れ麺が濃厚味噌スープによく合う

麺場田所商店

味噌ラーメンの専門店

メニュー

「北海道」「信州」「九州」「季節限定」の味噌から選ぶ

今回は信州味噌ラーメンを選ぶ

こだわり味噌スープの説明

味噌とちぢれ麺の出会い

味噌の効用

厨房

完食!満足。