2014/02/02

浜松フォトニクス

カンブリア宮殿の録画を観た。今回のゲストは、浜松フォトニクスの晝馬明(ひるまあきら)社長。自分の大学で専攻した学科が「光応用工学」だっただけに、「光技術」の会社である浜松フォトニクスの話は、技術的にもビジネスにも、興味津々で面白かった。今は「太陽電池」の世界にどっぷり漬かっているけど、学生時代は、レーザーなど「光技術の世界」にいたんだなぁ、と懐かしくもあった。

企業理念は「人類未知未踏」。「世界初!」がずらり、という浜フォトの技術力も凄いし、その種(シーズ)を生かして、しっかり収益につなげている点が、ビジネス的にも凄い。村上龍が絶賛!これからも「技術力で食っていこう」というの日本の部材メーカーがお手本にするような会社ですな。浜フォトの会長、社長の「会社トップの力強い言葉」が、技術者の心に力強く響いた。


【語録】

ノーベル賞、「ヒッグス粒子の発見」に浜フォトのセンサーが貢献。

浜松フォトニクスの技術は全て「光」を使ったもの。光技術の最先端企業。年商1000億円。

稼ぎ頭は「半導体、光センサー」。種類は3000?4000種類。血液検査機向けセンサーはシェア90%以上。光電子増倍管。光子を100万倍の電子信号に増幅する。

「光」は、まだまだ色々なものに使える。我々が持っている光技術のシーズ(種)と、新しい産業のニーズを見つけ、新しい産業を生み出す。そういう可能性を秘めている。

我々の光産業は逆三角形のピラミッドになっている。我々はお客に最新のシーズ(ビジネスの種)を提供して、ニーズとマッチングさせていく。

浜フォト勝利の方程式「未知未踏に挑めば、儲けは後からやってくる」。カミオカンデでは大赤字。しかし、国は巨額の予算をつけた。スーパーカミオカンデ、建設費104億円。これにより、浜フォトは、30億円の莫大な売り上げを手にした。

未知未踏に挑む企業として生まれた。光の追求。

「分からない問題」をどう捕まえるか。それは無限にある。「分からないこと」を1つ捕まえて、分かっていることと組み合わせれば、これは全部「世界で初めての組み合わせ」になる。ぜひ「分からない」ということに挑戦してほしい。

我々は「未知未踏」に挑まなければならない。そこに行かなければ、新しいものは得られないし、すでに誰がいれば、そこに意味はない。できないと言わずに、やってみろ。

(晝馬輝夫/浜松フォトニクス会長)

高柳先生は「幸運の女神は前髪しかない。後ろから女神を追いかけても、ツルツルでつかめない」と。幸運の女神を捕まえるには、幸運の女神の先回りをして、前髪をつかまなくてはいけない。「とにかく人の真似をしていたらダメだ」「人のやっていないことをやってみろ」と。

浜フォトの研究費は毎年10億円。「レーザー核融合」の実験。目指すのは、光の技術で世界を変えること。

日本の国や企業も「新しい技術」を提供して、海外に出していく能力を持たなければならない。リーマンショックで日本経済は低迷したが、将来の芽を持つ技術を常に探求してきた企業はすぐにV字回復した。「常に新しい技術を追い求める姿勢」が非常に必要なことではないか。

自分達でできる範囲で仕事をやっていたら、それ以上の進歩はない。「自分達ができないこと」そこにチャレンジして、失敗してもいい。失敗しても新しいことをやり続けていく。「愉快に仕事」をしろ。 全ては仕事のため。

(晝馬明/浜松フォトニクス社長/カンブリア宮殿

0 件のコメント:

コメントを投稿