2013/07/21

不恰好経営

南場智子『不恰好経営』を読んだ。DeNA創業者の自伝。マッキンゼーからDeNA立ち上げ。笑いあり涙ありでとても面白い!満足度★★★★★。

この本を読むまで、南場智子さんも、DeNAがどんな会社かも、全然知らなかった。この本は大ヒットしているようなので、一般の人のDeNAという会社の理解がとても深まり、「社会認知度」が大幅アップするだろう。DeNAはプロ野球球団を持っているが、「単に社名を覚えてもらう」と「会社の生い立ちから事業内容の詳細まで知ってもらい、かつファンになってもらう」という点で、こちらの本の方が影響力が大きいのでは。やはり、今の時代は「ストーリー」は大事だなぁ。。ジョブズの伝記もそうだが、経営者の自伝がとても面白く感じる理由がわかってきた。脳が「ストーリーで理解する」のを好むから、だろう。

南場さんが「チームDeNA」と、"チーム"の大切さを幾度と無く強調していたのがとても印象に残った。社内、社外問わず「いかに信頼関係が強固なチームを築けるか」がビジネスで成功するポイントだと、最近よく思う。一人では仕事は成立しない。複数の人、会社が協力しあい、初めて仕事がうまくまわる。エコシステム(生態系)の構築。「ストーリー」とともに「チーム」が最近のキーワード。

南場陽子『不恰好経営

【南場語録】

・買ってもらえなかった時に、どれだけいい笑顔を見せられるかが、勝負なんだよ。

・コンサルタント時代には、クライアント企業の「弱点や、できてないところ」ばかりが目についてしまい、「大事なこと」に気づかなかった。普通に物事が回る会社、普通にサービスや商品を提供し続けられる会社というのが、いかに「普通でない努力」をしていることか。

・実際に実行する前に集めた情報など、たかが知れている。本当に重要な情報は「当事者」となって初めて手に入る。だから、やり始める前にねちねちと情報の精度を上げるのは、あるレベルを超えると圧倒的に無意味になる。それでタイミングを逃してしまったら本末転倒、大罪だ。

・あと10年もすれば、「組織に属して、仕事をするスタイル」は主流てまはなくなるだろう。「目的単位でプロジェクトチームが組成され、解散する」ようや仕事の仕方に変わっていくはずだ。そして多くの場合、「国境を超えた人材」でフォーメーションが組まれていくだろう。

(南場陽子『不恰好経営』)

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