2015/08/11

高野山

高野山へ。京都から約100km、電車を乗り継ぎ3時間で到着。空海が開いた真言宗の総本山。開創1200年。京都とはまた違ったオーラが漂う密教の聖地。現在も坊さんが1000人くらい暮らしている宗教都市。メインスポットは「奥の院」「金剛峯寺」。日本の仏教聖地で、精進し、心を清めてから、下界に下山した。

根本大塔

高野山に行く前の「高野山のイメージ」は、この「根本大塔」。実際に行ってみて、ここまで大きいとは思ってなくてびっくり。高さ48.5m。写真で人の大きさと比べるとその巨大さがわかる。現在の根本大塔は1937年に再建されたもの。空海が真言密教の根本道場におけるシンボルとして建立(887年)。多宝塔様式としては日本最初。曼荼羅世界を表している。

京都市から高野山まで約3時間、約100km

阪急⇒地下鉄⇒南海電鉄高野線と私鉄を乗り継ぐ。極楽橋駅でケーブルカーに乗り換えて高野山駅へ。そこから南海りんかいバスの「高野山内バス」で、高野山の各スポットへ。今回は阪急電鉄が発売する「高野山1dayチケット」(3090円)を使用。関係する電車、バスが1日乗り放題。ただし、今回は乗らなかったが、南海電鉄の「特急こうや」は別途特急料金が必要。

高野山1dayチケット(3090円)

ケーブルカーで、高野山駅に到着。標高867m。真夏でも暑さが和らぐ。

高野山ケーブル(南海鋼索線

最大傾斜約30度。所要時間5分。極楽駅と高野山駅を結ぶ。

高野山駅にあった胃腸薬のポスター。いかにも高野山っぽい雰囲気。

バスで「高野山駅⇒奥の院口」に移動。ここの「一の橋」から参道を歩く。

奥の院と一ノ橋の説明板

巨大な老杉の中にある参道

奥之院の大杉林

伊達家の墓所

司馬遼太郎の文学碑

織田信長の墓所

「織田信長の墓所」は参道から少し入ったところにある。織田信長は、比叡山延暦寺の焼き打ちの後、高野山を包囲、高野聖(こうやひじり、信仰を広める人)を惨殺した。戦闘は決着がつかないまま長期化してるうちに、本能寺の変が起こり信長が倒れ、高野山は難を逃れた。

パナソニック墓所

戦国大名の墓所だけでなく、震災の供養塔、経営者や企業の墓所もある。


2015/08/02

アメリカン・スナイパー

「仲間を守る」ために人を射殺するスナイパー、その数160人で、中には子供や女性も・・。なんて重い命題だ。

iTunesで映画『アメリカン・スナイパー』を観た。クリント・イーストウッド監督作品。ブラッドリー・クーパーが主演。イラク戦争で160人を射殺したアメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの隊員クリス・カイル、凄腕狙撃手の半生。満足度★★★★☆。

『アメリカン・スナイパー』American Sniper

クリント・イーストウッド監督の映画のテーマは常に「PTSD(Post Traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)」だそうだ。今回も主人公はPTSDに悩まされる。イラク戦場に4度出征し、妻子の待つ米国本土に帰った後に、平和な日常で発生するPTSD。そして、PTSDが要因となる衝撃のラスト。

日本でもイラクに派遣された自衛隊員の自殺者問題が大きくとりあげられているが、米軍のPTSDは日本人が想像できないぐらいもっと深刻そうな印象を持った。当然ながら。戦争問題は、戦場だけでなく、戦場を離れた後も続く。どんな正当な理由をつけようとも、「人を殺す」という行動は悪因過ぎ、その代償は大きい。

「戦争をするかどうか」を決める国の指導者(背後には軍需産業の企業幹部)は、自分達の手は汚さない。犠牲になるのは、前線に立つ米軍の兵隊であり(米国から見れば)、もっとひどい犠牲者はイラクなど戦場にされた国の一般の人々。このあたりが、クリント・イーストウッド監督が映画をとおして提起したい内容か。クリント・イーストウッド監督は共和党支持者だが、イラク戦争には反対したそうだ。

ちょうど、この夏、日本でSEALDs主催デモにより「反戦ムード」が高まっているだけに、この映画を観るのはタイムリーな気がした。イラク戦争の壮絶な戦闘シーンが描かれているが、実際はもっとひどい事になっているだろう(あまりに生々しくすると一般の人が映画を観なくなってしまい、元も子もないというジレンマがありそう)。現実世界では「きれいな戦争」はないはずだ。この映画が「反戦映画」であり高評価である一方、米国で賛否両論の色々な議論を巻き起こしているらしいが、それこそ「答えがない」問題なので、この映画がきっかけになり、皆が戦争について考えるきっけになったので、その点でこの映画の果たした役割は大きい。政治もだが、とくに戦争問題に関しては、「無関心」が一番いけない。


伝説も
心悩める
スナイパー


予告編『アメリカン・スナイパー』