2013/09/28

荒島岳

百名山の一つである「荒島岳」を登ってきた。福井県大野市にある標高1,523mの山。別名大野富士。「山名の由来を説明する確たる説はない」という不思議感ただよう。「勝原コース」「中出コース」「佐開コース」の三つの主な登山ルートがあり、今回は「中出コース」で山頂へ。

荒島岳登山マップ(中出コース)

ススキが茂る林道を歩く。わずかに山頂が見える。

「二又」。二股してはいけません。

雨降り展望台

おおこば展望台

「とやのおとし」。どういう意味かいな。

足元

大野市が見える展望

小荒島岳(1186m)に到着

小荒島岳から荒島岳山頂を望む。まだまだ距離あるなぁ。

平坦な道の場所。その後に難所が・・。

シャクナゲ平

荒島岳の最大の難所「もちがかべ」

鎖やロープもある崖のような登りが続く

岩場とハシゴの連続

絶好の秋の登山日和


「前荒島」。山頂までもう少し!

荒島岳の山頂(1523m)に到着

山頂にある荒島神社

山頂から大野市を望む

荒島岳の場所

頂上から白山を望む

冬の白山連峰はこんなかんじらしい

Macpacの軽装荷物で登山

登山慣れた隊長が沸かす湯をもらう

山頂で食べる味噌汁とおにぎりは格別味!日本人万歳。

下山後、名水で疲れた足をアイシング

アイシング中。冷たくて、ええ感じ~。

車で近くの温泉「九頭竜温泉平成の湯」に寄る。露天風呂もあり、いい湯だった。

ボルガライス

荒島岳に登った後、帰りの南条サービスエリアで「ボルガライス」を食べた。変わった食べごたえで、美味しかった。( ^ω^ )

「ボルガライス」は、福井県武生市発祥のご当地グルメで、オムライスの上にカツをのせ、各店独自のソース(ドミグラスソースなど)をかけた料理らしい。「名前の由来が謎」というのがまた面白い。ロシアの一番長い川「ボルガ川」との関連がありそうだけど、ハッキリした事は不明らしい。


2013/09/23

北のカナリヤたち

始まりは、あの20年前の事故だった。「歌を忘れたカナリヤたち」のその後の人生と再会と再生。

レンタル映画で『北のカナリヤたち』を観る。北海道の離島に赴任した女性教師と6人の生徒の物語。満足度★★★★★。号泣もの。


原作は湊かなえ『往復書簡』。阪本順治監督。主演は大御所の吉永小百合(はる先生役)。生徒役は「森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平」という、今をときめく超豪華メンバー。

宮崎あおいが出演している映画なので、観ない訳にはいかない。(ここ強調)。

ミステリーな展開で、先生と生徒達の「再会」で、徐々に20年前の過去が、少しづつ明らかになっていく。合唱のシーンには、倍返し、いや100倍返しで魂を大きく揺さぶられる。

20年たってもある子供時代の「人と人とのつながり」はいいなあ。色々なポイントで涙腺にふれ、バリ感動!観て良かった。( ^ω^ )

20年前の分校時代

20年後の再会

予告編『北のカナリヤたち』

2013/09/16

夏の終り

だって、好きなのよー。どうしたらいいかわからない。

京都シネマで映画『夏の終り』を観た。満席。瀬戸内寂聴原作。年上の作家の慎吾と、年下の元駆け落ちをした涼太の二人の男の間で揺れる知子。つまり三角関係。満足度★★★★☆。


主人公知子を「満島ひかり」が熱演。二人の男は、小林薫綾野剛が演じる。染色のアートも見もの。満島ひかり園子温監督の映画『愛のむきだし』での好演を観て以来、注目している熱血演技派女優さん。

「人間らしさ」がプンプンして、主人公達もプンプンして、「どうしたらいいかわからない、恋愛の不合理さ」が全面に描かれる。観ている間はピンとこなかったが、観終わった後しばらくして、あー、そういう話なんだ、と腑に落ちた。

50年前に書かれ、 瀬戸内寂聴(現在90歳)が自身の体験を基に描き、100万部を超えるベストセラーとなった私小説の原作を読んでから、ストーリーを理解した上で観た方が、面白い映画なのかもしれない。もしくは、有名な小説なので、必読が前提の映画なのかも。

と思って、Amazonで『夏の終わり』を探すと、中古品しかない。新潮文庫なので、大型書店に行ったら置いてあるのかな。映画化されたことだし、はやく電子書籍化されないかいな。


映画『夏の終り』予告編

どちらの愛も、私を満たし、乱す。

2013/09/13

完全なる首長竜の日

乾緑郎『完全なる首長竜の日』を読んだ。2011年『このミステリーが凄い!』大賞受賞作品。SFミステリー小説。少女漫画作家の淳美は特殊な医療機器で、自殺した弟と対話する。満足度★★★★★。凄く臨場感のあるミステリーだった。これはバリ面白い!(^.^)/


「人の精神世界」に踏み込む。リアルかバーチャルか。境界線があやふやに。その人の「認識しだい」。ルネ・マグリットの絵画『光の帝国』もキーワード。

ルネ・マグリット『光の帝国』
The Empire of Light

”I have reproduced different concepts in The Empire of Lights, namely a nocturnal landscape leads us to think of night, the sky of day. In my opinion, this simultaneity of day and night has the power to surprise and charm. This power I call poetry.” (René Magritte) (夜の風景は、私たちにこの絵を夜だと思わせ、空は昼間だと思わせる。この昼と夜の同居は、人を驚かせ、魅了する力を持っている。この力が、私が詩的と呼ぶものなのです。ルネ・マグリット)

リアル~完全なる首長竜の日~』というタイトルで映画化され、今年6月に公開されているらしい。知らなかった。黒沢清監督、主演は佐藤健と綾瀬はるか。話の骨格は原作と同じだが、70%くらい設定はオリジナルらしい。レンタルが始まったら観てみよう。

2013/09/08

大統領の料理人

皆の「美味しい記憶」を引き出してみせる!

京都シネマで、おフランス映画『大統領の料理人』を観た。ミッテラン仏大統領の女性プライベートシェフの実話物語。原題『LES SAVEURS DU PALAIS』。満足度★★★★★。パリではなく、バリ感動!


「南極フランス基地」と「フランス大統領のいるエリゼ宮」の2つの場所での物語が交互に展開する。そこで活躍する女性凄腕料理人が主人公。「家庭風フランス料理」で大統領をうならせる。「ストーリーとしてのフランス料理」とでも言おうか、絶品料理が絶品解説とともに次々と繰り出される。

絶品の家庭風フランス料理

作られるフランス料理も凄くて見応えあるのだが、フランス大統領宮殿や南極基地内で随所に見られる「チームワーク」に心地よい感動を覚えた。また「私はプロですから」というセリフに、主人公の職業魂をズシリと感じた。「逆境の中でこそ、頑張れる」。そのセリフいただきます!(^o^)/

フランス料理人のドラマ

フランス大統領へ料理が出される

「料理」は、その国の文化であり、芸術であり、魂(情熱)である。

この映画を観た後は、料理を作って、その料理を語りたくなるな。世の中は、まだまだ食べたことがない料理が沢山あるんだな、ともあらためて実感。今、世界で空前の「日本食ブーム」らしい。将来は太陽電池でエネルギー問題が解決したら、「食」のテーマに取り組みたいな、とふと思った。「食材、料理」、これに関して日本はまだまだ"熱い国"になるはずだ。ポテンシャル(潜在能力)はずば抜けて高い。日本の「強み」を生かさない手はない。「将来の夢は必殺料理人」と、いつぞやの卒業文集で書いたのを思い出した。

フランス映画『大統領の料理人』予告編


2013/09/07

別離

何があったのか教えろ。

ネットレンタル映画で『別離』を観た。離婚がきっかけになりイラン人夫婦に訪れる危機。ベルリン国際映画祭金熊賞。満足度★★★★☆。


彼女が消えた浜辺』のアスガー・ファルハディ監督。「家族」のあり方が心に響く。家族の問題は法律や裁判では杓子定規に裁けない。しかもイスラムの宗教もからんでくるとより複雑に。家族、夫婦、親子、介護、お金、失業、裁判、宗教・・・と、「人間であるがゆえの難しさ」が随所に。相田みつをの「人間だもの」なら、一言でまとまりそうな気がするが。まぁ無理に一言でまとめる必要もないのだが。うーむ。

登場人物達が悩んだ「困難」を疑似体験できるのが、映画のいいとこ。余韻が後をひき、観ているときも、観終わった後も、色々と考える映画だった。どの世界でも「揉め事」は多大な労力を費やすな。しかも、人間事なので、すっきり解決は望めない。それなら「はじめから避けるいい方法はないものか」と、考えてしまう。

そういうことで「和」の精神は大事と実感。これは『海賊とよばれた男』のモデルになった出光佐三の著作『マルクスが日本で生まれていたら』の中で散々述べられていたこと。西欧の"物が中心の世界"の「対立闘争」ではなく、日本の"心が中心の世界"で「お互いに」という「和」の考え方を持つべきだと。ビジネスも人間事なので、日本的な「和」の精神で行きましょい。( ^ω^ )/

映画『別離』予告編