2016/08/21

サウルの息子

強烈過ぎる。アウシュビッツ収容所の凄まじい体験映像映画!

ネットレンタルで映画『サウルの息子』を観た。アウシュビッツでゾンダーコマンドの主人公が、息子を埋葬するためラビ(ユダヤ教聖職者)を探す。満足度★★★★☆。

サウルの息子(SON OF SAUL)

38歳の新鋭、ハンガリーのネメシュ・ラースロー監督、長編初作品。第68回 カンヌ国際映画祭(2015年、、グランプリ)、第73回 ゴールデングローブ賞(2016年、外国語映画賞) 、第88回 アカデミー賞(2016年、外国語映画賞)で受賞!

撮影方法が特殊。「被写界深度の浅い映像」と「肖像画のような狭い視野」にすることで、極限状態におかれたゾンダーコマンドの「心の目を閉じた心理状態」を表現。 観客の視点をコントロール。

アウシュビッツの 「ゾンダーコマンド」(同胞であるユダヤ人の死体処理に従事する特殊部隊)という、「あまりにも非人間性な環境(死の工場)」で、「人間性ある動き」が・・。証拠隠滅に抗い、極限状態の詳細を何としてでも、写真や手紙などで、事実を後世に伝えようとしたゾンダーコマンドの密かな努力(後に発見された)が映画の題材になっているらしい。

「これは2016年のNo.1映画だ!アカデミー賞確実だろう」という町山智治さんの 『サウルの息子』 に対する解説を聞いた後、映画を観たので、ストーリーの理解はできた。その分、先入観なく観た場合の「何だこれは!」という衝撃は薄らいでしまったかも。音響面も含めて、これこそ「映画館で観るべき映画」だったかもしれない。

町山智浩さん解説『サウルの息子』(たまむすび)


予告編『サウルの息子』


2016/08/15

シン・ゴジラ

話題沸騰の庵野秀明総監督『シン・ゴジラ』を観てきた。これは凄い!皆が絶賛するわけだ。満足度★★★★★。

タイトルの「シン」は「新」「真」「神」の意味があるらしい。初代ゴジラを超えるゴジラ映画。庵野作品だけに「エヴァンゲリヲン」「巨神兵」を彷彿させるシーンがたくさんあり。エヴァファンにはたまらん。司令部はまさにネルフ本部!

ゴジラ(GODZILLA)は「大震災、津波、原発事故」を暗示。「巨大不明生物」という、官僚が「想定外」を連発する未曾有の大災害が発生したとき、国の存亡を回避するために、どう対処するのか。ネタバレすると確かに面白くなくなりそうので自粛・・。観てのお楽しみということで。防災、政治、社会システムに関しても、「現実の想定される事」として、「ではどうすべきか」と色々と考えさせられる映画だった。

大災害になり、大都市のインフラが機能停止したとき、「自給自足できる地方」での生活が、案外強いのではないかと思ったりもした。現時点では、まだこのような社会システムを確立できていないが、「太陽光発電、家庭用蓄電池、電気自動車」でエネルギーを自給自足、あとは食料を自給自足できれば、達成できそう。

ゴジラ出現で破壊されなくても、「地産地消」という形態で、持続可能な「強い地方」を創造できるのはないかとも思った。このストーリーでいくと、電池屋の仕事は忙しくなりそうだ。

2016年夏、シン・ゴジラによって、東京都は壊滅的に破壊されたが、東京オリンピックまでに復興は間に合うのかな?( ^ω^ )

シン・ゴジラ(Shin-GODZILLA)