「2007年京都シネマベスト10」の洋画部門第二位。前から観たかったが、やっと観れた。iTunesで「オススメの1本」ということで100円でレンタルできた。グットタイミング。
映画を観た後、Wikipediaで調べるなどして、映画の時代背景である「スペイン内戦」について色々と知ることができた。なぜメキシコ出身のギレルモ・デル・トロ監督が、テーマとして「スペイン内戦」を取り上げたのか、という疑問があった。それについては、スペイン内戦で、メキシコが共和国軍を応援した数少ない国の一つであり、内戦後に亡命者を多数受け入れた。その中心の多くが知識階級だった。ここまではネット情報で、おそらく、監督は亡命者の末裔か関係者なのだろう、という推測。これは、どこにも書いてなかったが。というふうに、「監督、メキシコ出身、スペイン内戦」が頭の中でつながった。
また『パンズ・ラビリンス』は、第79回アカデミー賞(2007年)で、外国語映画(スペイン語)にも関わらず「アカデミー撮影賞」「アカデミー美術賞」「アカデミーメイクアップ賞」を受賞するという快挙を成しえている。これについては、ギレルモ・デル・トロ監督が、「日本アニメ」の大ファン、つまり「オタク」という要素なしでは語れない、そうだ。「残虐なシーン」もあり、観る前のイメージと、観終わったときのイメージのギャップはかなり大きい。少女が主人公だが、間違っても子供向きのファンタジー映画ではない。
この映画は、理不尽な現実の世の中(スペイン内戦)で、少女が夢見た空想世界。まさに「ダーク・ファンタジー」。ラストシーンの魂が揺さぶられる感動は、映画『タイタニック』のラストシーンで、「主人公が若かりし時代の姿になり、当時の姿の皆がいるタイタニック号の中に戻っていくシーン」のときの感動に似たものを感じた。こういうのに、とても弱い・・。
「世の中は残酷なのよ」というセリフで、『進撃の巨人』で出てくる「世の中は残酷だ」というセリフを思い出した。総評として、口コミの高評価どおり、とても良い映画だった。
【語録】
・人生はおとぎ話ではないし、世の中は残酷なのよ。それを学ばなくては。たとえ傷ついても。魔法なんて存在しないの。
予告編『パンズ・ラビリンス』
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