2016/04/10

白ビール(銀河高原ビール)

今宵の一杯は、銀河高原ビールの「白ビール」。銀河高原ビールの商品だから、美味しいだろうとは思っていたが、想像を絶する美味さ!こりゃイケるで!山岡士郎も栗田さんもびっくり。これまで飲んだ「白ビール(小麦のビール)」の中で一番美味しいのじゃないかな。

銀河高原ビール「白ビール」

「マスカットやグレープフルーツなどの柑橘系を想起させる爽やかな香り、ふくよかで繊細な飲み口と特殊酵母によるスパイシーさが不思議な魅力をもつ白ビール。やわらかで上品な甘さ、心地よい苦みとキレ。ビール酵母を残したまま丁寧に仕込んだヨーロピアン・ホワイトエール。一般的なホワイトビールでは、香り付けのためにオレンジ皮やコリアンダー・シナモン等の副原料を加えるのが普通だが、銀河高原ビールでは敢えて一切の副原料を使用せず、麦芽100%の醸造にこだわった。研究の結果、副原料なしでホワイトビール特有の柑橘系の風味を生み出すことに成功。マスカットやグレープフルーツを想起させる自然でソフトなアロマテイストが持ち味の銀河高原ビールオリジナル白ビールに仕上がった。ビール酵母を残したまま醸造。酵母入りビールには“にごり”があり、そこに旨みの成分が凝縮している。ビール酵母には、アミノ酸や核酸、美容と健康に役立つビタミンB群、食物繊維、各種ミネラル成分などが多く含まれている。」という商品説明。

京都市内のとある酒屋で発見。「限定醸造」らしいので、どうりで、なかなか見かけないわけだ。激ウマだったので、もう一度飲みたいが、まだ売っているかな?

白ビール(銀河高原ビール)

今宵の一杯は、銀河高原ビールの「白ビール」。銀河高原ビールの商品だから、美味しいだろうとは思っていたが、想像を絶する美味さ!こりゃイケるで!山岡士郎も栗田さんもびっくり。これまで飲んだ「白ビール(小麦のビール)」の中で一番美味しいのじゃないかな。

銀河高原ビール「白ビール」

「マスカットやグレープフルーツなどの柑橘系を想起させる爽やかな香り、ふくよかで繊細な飲み口と特殊酵母によるスパイシーさが不思議な魅力をもつ白ビール。やわらかで上品な甘さ、心地よい苦みとキレ。ビール酵母を残したまま丁寧に仕込んだヨーロピアン・ホワイトエール。一般的なホワイトビールでは、香り付けのためにオレンジ皮やコリアンダー・シナモン等の副原料を加えるのが普通だが、銀河高原ビールでは敢えて一切の副原料を使用せず、麦芽100%の醸造にこだわった。研究の結果、副原料なしでホワイトビール特有の柑橘系の風味を生み出すことに成功。マスカットやグレープフルーツを想起させる自然でソフトなアロマテイストが持ち味の銀河高原ビールオリジナル白ビールに仕上がった。ビール酵母を残したまま醸造。酵母入りビールには“にごり”があり、そこに旨みの成分が凝縮している。ビール酵母には、アミノ酸や核酸、美容と健康に役立つビタミンB群、食物繊維、各種ミネラル成分などが多く含まれている。」という商品説明。

京都市内のとある酒屋で発見。「限定醸造」らしいので、どうりで、なかなか見かけないわけだ。激ウマだったので、もう一度飲みたいが、まだ売っているかな?

2016/03/04

国際二次電池展2016

東京ビックサイトへ。「国際二次電池展」がメインで、前職関係の「太陽電池展」や他エネルギー関係の展示会へ。あとは蓄電池関係の技術セミナーを2件受講。

昨年はこの展示会に参加できなかったので、久々に会う人が多く、近況を色々と聞けた。世の中、進んでいるとこは、着実に進化しているようで。世の中のトレンド情報を、少しバージョンアップ。栄枯盛衰を知る。

PVEXPO2016(第9回国際太陽電池展)in東京ビックサイト

セミナーの「テスラ」の公演内容は、簡単に言うと、「iPhoneのような電気自動車」を作っているという話。「日本流」である「日産リーフ」の公演の後だけに、テスラのビジネスモデルがいかにも「シリコンバレー流」で、興味深かった。

テスラのミッションは「世界の持続可能な輸送手段へのシフトを加速する」こと。テスラはただの自動車メーカーではなく、「エネルギーイノベーションに力を注ぐ、テクノロジー会社であり、デザイン会社」でもある、とのこと。

車体というハードだけでなく、「ハードウエアとソフトウエアの融合」にも重点を置く。自動運転(Autopilot)や人工知能の話も。テスラの車は常にネットにつながっており、毎日、車が学習して、走れば走るほど賢くなっていくのだとか。ビッグデータの活用が半端ないな。

また、テスラは電気自動車だけでなく、「Harvest Energy(創電)」「Energy Strage(蓄電)」にも力を入れており、「PowerWall」「PowerPack」という蓄電システムを開発している。

PowerWallのモック

会場では電気自動車とともに、PowerWallのモックが展示してあった。実物は思ったよりデカいなという印象。家庭用蓄電池とは思えないデザインが素晴らしい。これも、ダサダサ従来PCに対するMacのようなものか。

蓄電池のソリューションに力を入れる理由が、「Zero Emission」(エネルギー源としてガソリンの使用を世の中からなくしたい!)のためだけでなく、「世界から貧困をなくすための解決方法」という話も、「そういう考えなのか」と身体の奥にガツンと響き、にわかに体温が急上昇するのを感じた。「ミッション」とはこういうことを言うんやね。

「未来の生活」を見せるというプロモーションビデオも、テスラの目指す方向性を理解するのにとても効果的だった。まさに「ライフスタイルの提案」そのもの。夢があるあなぁ。ドキドキ感があるなぁ。

太陽光発電⇒蓄電池⇒電気自動車。やってほしいことは、テスラが全部やってるやん!(火星移住の宇宙船は、あまり興味ないが)。イーロンマスクは着々とスティーブ・ジョブズになりそうだ。

2020年にはテスラの電気自動車を買ってる気がする。iPhone を買ったように( ^ω^ )

2016/01/24

自遊人

カンブリア宮殿の今回のゲストは、雑誌「自遊人」社長の岩佐十良さん。「雑誌編集長」「旅館経営者」の二つの顔を持つ。

どちらも目的は「ライフスタイルの提案」。旅館経営の目的は「リアルメディア」。つまり、雑誌「自遊人」の提案内容を、実際に体験する「場」を作ったのが旅館「里山十帖」。岩佐さんの「志」が素晴らしい。「食」にこだわっているところにも共感する。とても面白いビジネス・ストーリーだった。

戦後、一般人の生活の中で、「テレビ⇒インターネット」という流れで、バーチャル(仮想空間的)なメディアが急速に発達した。人間は飽きやすいので、バーチャルが増え過ぎると、今度は反対に「実体験(リアル)」がほしくなる。その流れを的確につかんでいるのが、今回の岩佐十良さんが描く「リアルメディア」のビジネスモデル。

カンブリア宮殿の内容も、「紹介されるこだわりのビジネスモデルを知る⇒実際、サービスを体験する」という面白みがある。まさにリアルメディア。例でいくと「成城石井」「セゾンファクトリー」「ユーグレナ(ミドリムシ)」「コメダ珈琲店」など。いずれも、バリュープロポジション(「顧客が望んでいて」「ライバルが提供できない」「自社が提供できる」価値)の勉強になる。

雑誌「自遊人」は読んだことがないので、こんど書店でみてみよう。いつか旅館「里山十帖」にも宿泊してみたい。




【語録】

一度は泊まってみたい予約殺到の「体験型旅館」。新たな価値を地方でつくる。最新!体験型ビジネスの全貌。雑誌編集長が手がける「感動体験」ができる旅館。

舞台は、新潟の南魚沼市。150年前の古民家をリノベーションした旅館「里山十帖」。客室12部屋。一つとして同じ部屋がない。全てでコンセプトを変えている。

「旅のプロ30人が選ぶ日本一の名旅館」の温泉部門1位に選出。1泊2食付き、1人2万6904円から。客室稼働率は約90%(旅館の全国平均は約36%)。

雑誌『自遊人』の編集長。ライフスタイル提案。16年前に創刊。累計発行部数1500万部以上。

雑誌編集。旅館経営。旅館「里山十帖」は、本と同じ意味合いの施設で、僕らにとっては「雑誌の10個分の特集の要素」が詰まっている。10個の物語を提案する施設として、「里山十帖」という名前をつけた。

雑誌の中で提案した10個のテーマ「衣料」「食事」「住まい」「農業」「環境」「芸術」「遊び」「癒し」「健康」「集い」を実際に体験できる、リアルメディア。

稲作体験。食体験。住まい体験。ライフスタイルショップ「テーマ」。宿で使用している商品を販売。

宿泊する20時間で色々なことを体験してもらいたい。キーワード「リアルメディア」。メディアとして「雑誌で読む」よりも、「体験」してもらいたい。雑誌で「美味しい」というよりも、実際食べてもらった方が話が早い。確認作業よりも、最初に感じてもらった方が、その後勉強する場合でも、深く知ってもらえるし、より色々な情報を自分で得にいくようになると思う。

雑誌を作りながら、実は「リアルメディア」を持ちたいと思っていた。

旅館の概念が昔とは変わってきた。データで見ると、日本人が旅館に泊まる平均泊数が猛烈な勢いで減っている。理由の一つは「旅館が面白くなくなった」からだと思っている。今までの日本旅館は、「全てのお客様に満足してもらわねば」と、大きな宿も小さな宿も、みんなが思っていた。私としては「なんで」と思うとこがあった。

例えば、僕らが作っている雑誌は、ある程度ターゲットを絞る。ある特定の人が「自遊人は最高」と言ってくれればそれでいい。宿も同じように、「最高」という人と、「理解できない」という人がいてもいい。そうなってくると、雑誌に個性があるように、宿にも個性が出てきて、地域にも個性が出てくる。もっと日本の観光地や旅館に「個性」が出てくれば、業界全体が面白くなると思っている。

みんなが個性を出せば、もっと日本は面白くなる。

「焼肉店特集」を作ったときに、葛藤があった。語弊があるかもしれないが、正直言うと、「売れる本」をつくるには、載っているレストランはどこでもいい。「本当に美味しいかどうか」は、一切関係がない。極端な話をすると「写真の撮り方」「価格のバランス」「キャッチコピー」だけで、正直なところ「売れる本」は作れる。究極に突き詰めて言えば、題材が何であれ、本を売ることはできた。

「本当にいいもの」だけを伝える雑誌を作りたい。自ら出版社を立ち上げる。2000年、雑誌「自遊人」を創刊。宿が持つストーリーを、写真と文章でちゃんと表現したかった。今まで重視されていた「値段が安い」「コストパフォーマンス」「情報の鮮度」などは、どうでもいい。最高発行部数16万部。

重要なテーマの一つが「食」。インターネット販売も始めた。「本当にいいもの」を体験してもらう。

「食」を重視する理由。単純に「人間の身体は水と食べ物からできている」という話の中で、「健康な人」と「不健康な人」で何が違うのかを考えたら、「食べ物は凄く重要ではないか」と考えるようになった。色々な飲食店を取材する中で、その舞台裏をみていくうちに、やはり「食」によって差が出ると感じた。

「雪国A級グルメ」を認定して紹介。「永久に守りたい味」ということ。認定基準は、米は新潟、群馬、長野の指定地域のものを100%使用、野菜は県内産のものを50%以上使用し産地も公開、調味料は無添加・天然醸造で伝統的な手法で作られたものを使用。

B 級グルメは、戦後の苦しかった時代の食文化だと思っている。街おこしには大事。一方で、その土地本来の食文化が小麦粉(B級グルメ)の陰に隠れてしまっている。その隠れてしまっている、特に「お米を中心とした食文化」を、「永久」に残したい味として、掘り起こして、一緒に考えていこう、と呼びかけている。

(岩佐十良/自遊人社長/カンブリア宮殿

2015/12/31

2015年映画マイベスト10

大晦日ということで、「2015年映画マイベスト10」を選出してみた。映画館で観たのと、レンタル映画で観たのが混ざっているので、古い映画も混在。「2015年に観た映画」ということで。

【2015年映画マイベスト10】
01位:パンズ・ラビリンス
02位:KANO
03位:くちびるに歌を
04位:ジュラシック・ワールド
05位:ベイマックス
06位:バケモノの子
07位:イミテーション・ゲーム
08位:ビリギャル
09位:ヴィヴィアン・マイヤーを探して
10位:第9地区


今年のベスト10は、「観る前はあまり期待していなかったが、いざ観てみると大感動!大満足!」という作品が多かった。

1位にあげた『パンズ・ラビリンス』は、2006年公開の映画で「スペイン内戦後の暗黒時代。少女が迷宮に入り守護神パンの試練を受ける」という内容だが、これぞ観ないと想像もつかない内容だった。ここから「ペイン内戦」について調べ、歴史の理解へとつながった。

パンズ・ラビリンス』を作ったギレルモ・デル・トロ監督の最新作『クリムゾン・ピーク』が2016年1月に公開されるようだ。再び『パンズ・ラビリンス』の独特の余韻ある感動を期待して、観にいかなくては。

2015/12/19

下町ロケット2

池井戸潤『下町ロケット2 ガゥデイ計画』を読んだ。中小企業の佃製作所が、ロケット用バルブに続き人口心臓用バルブの開発に挑む。佃製作所vsサヤマ製作所の戦い。医療機器分野の開発の問題。下請を見下す大企業の横暴。組織の論理で出世のため権力をふりかざす医師。満足度★★★★★。

今年はビジネス書ばかり読んでいたので、小説を読むのは久しぶりな気がする。前回の直木賞受賞作品『下町ロケット』は5年前の作品なので、「凄く面白かった」以外は、どんな内容か詳細を忘れてしまっていたが、今回の続編も、読み応えありーの、感動ありーの、でとても面白かった。「大組織の弊害(官僚主義)」として、大企業と医療業界の問題、そして今回も「中小企業のモノづくりの苦悩」がリアルに描かれる。エンジニアとして共感する場面も多く、読書後に仕事に対するモチベーションがアップした。電池は1日にしてならず。


【語録】

・開発には「ブラックボックス」がある。理詰めや数式で解決できる部分は実は易しい。あるところまで行くと、理屈では解きあかせないものが残る。そうなったら、「徹底的に試作品を積み上げる」しかない。作って試して、またつくる。失敗し続けるかもしれない。だけど、「独自ノウハウ」っていうのは、そうした努力からしか生まれないんだ。スマートにやろうと思うなよ。泥臭くやれ。頭のいい奴ってのは、手を汚さず、綺麗にやろうとするキライがあるが、それじゃだめだ。

・組織の中にいて「出世する」ことに目覚めてしまった。若い頃ならともかく、だんだんと出世して権力を持ち始めると、その魔力に取り憑かれてしまうのかもしれない。組織ってのは往々にしてそういうもの。出世が結果ではなく目的になってしまった人間は、本来、「何が大切であるか」がわからなくなってしまう。人の命より、目の前の出世を優先するようになる。そういう人を最も確実に目覚めさせるものがあるとすれば、それは「挫折」。組織で頑張っている連中ってのは、出世競争から外れると、魔法が解けたように我に返ることがある。「いったい俺は何をやっていたのだろう」「人生にとって、もっと大切なものがあるんじゃないか」ってね。

・技術でいくら勝とうと、これはビジネスだ。受注できなければ、その技術は生かせない。その意味で足りなかったのは「営業戦略」ではなかったか。なまじ特許がある故に、単独開発以外の発想が無かった。あまりに「正攻法過ぎた」のかもしれない。

・実際に作るとなると、図面のままではうまくいかない。素材に関する知識と、求められる動きに合わせた微調整が必要。そこから先は極めて専門性の高い職人技だ。行くとこまで行っちまうと、一般論だけでは品質は語れないんだよ。そこから先は「経験」なんだ。その蓄積が「ノウハウ」になる。バルブは1日にしてならずってな。

(池井戸潤『下町ロケット2 ガゥデイ計画』)

2015/12/05

梅原デザイン事務所

「田舎の魅力」を引き出すデザイナー。

今回のカンブリア宮殿のゲストは、凄腕デザイナーの梅原真さん。梅原デザイン事務所 は、「一次産業」にフォーカス、特化した高知のデザイン事務所で、社員数は2名。デザインで田舎の魅力を引き出す。しかも「商品プロジュース」まで手掛ける。うーむ、素晴らしい。デザインの力を使って、こういう仕事をしてみたい。キーワードは「高知、田舎、一次産業、デザイン、シンプル、オリジナル、足元の付加価値」。

梅原さんのビジネスストーリーを聞いて、次のように思った。左脳(数字、お金、論理的思考、近眼思考)ばかりで考えていると、都会との単純比較になり、短絡的に「田舎は何も無い、人口減少、課題山積み、ダメだ、絶望的」となる。しかし、右脳(デザイン、直観、全体俯瞰、遊び心)を使い、観察すると、「田舎の魅力」から「新たな付加価値(他にはないオリジナル な価値)」を見つけ、「新たなビジネス」に結び付けられるのではないか、と。梅原さんが「デザイン力」を用いて高知で実践しているように。

「左脳と右脳のバランス」を保って課題を解決。これぞ、新たな時代の「社会問題を解決する デザイナーの仕事」だ。


【梅原さん語録】

・「田舎の魅力」を引き出すデザイナー。デザインでローカルの問題を解決。地方にこそ豊かな宝アリ!

・デザインが商品よりオーバーして、語り過ぎたり、付加価値をつけ過ぎてはダメ。作り手の働いている風景が浮かぶ言葉を選んでいる。

・扱うのは「一次産業」中心の地方の仕事ばかり。「田舎のマイナス」は、考え方ひとつで「魅力」に変わる。

・みんな田舎はダメダメと言う。「やりようがない」「手の尽くしようがない」と言う。「自分の足元」を見ていったら、面白い事がある。社会とつなげば、新しい価値が生まれる。

・都会や大企業からの依頼は基本断る。

・ローカルが豊かでなければ、その国は豊かではない。足元をみて、モノを見つけ出せる国が豊か。

・地元にいいものがあるにも関わらず、別のものを作っている感じ。そうではなく、「そこにいいものがあるでしょう」と。

・商品名が浮かんで、パッケージのデザインが浮かぶのはほぼ同時。1.5秒くらい。打ち合わせが済んで、その段階でイメージはできている。

・絶対絶命のシーンに対して、エネルギーが湧き、モチベーションが上がる。「世の中から絶滅していいのか?」という思い。そこに「新しい価値」を見つけに行きたくなる。

・底辺の一次産業がしっかりすると、「産業構造の三角形、ピラミッド」が安定する。産業ピラミッドが逆三角形になりかけている。「全てのベースは一次産業」という思いがある。

・「波長が合わない人」とは仕事はやらない。典型例は「金が一番」の人。その人のやりたい事が良い事であって、エネルギーがあって、「いい」と思ったら、かなり難しい仕事でもやる。「儲かるか」は3番目くらいに考えている。「この人はやる気があるか」を見る。1番目は「面白いか」どうか。2番目は「その事業が成り立つか」どうか。水面下に沈んでいるものを表に出す喜び。

・沈下橋。渡るものだから、表面を歩ければいい。洪水のときは、川の力に逆らわなければいい。高知のオリジナルな考え方。「これくらいのデザインでいい」というお手本。「田舎にあるモノの価値」を見つけ出す、そうした足元を見つめることが、デザイナー梅原の生き方になった。

・人間に例えれば、沈下橋のような生き方がいい。無理やり自然に抵抗して、大きい橋を何十億円かけて造るのでなく、自然の猛威が来たら、静かにして、洪水が収まれば出てくる。この程度の社会や人間の考え方でいいんじゃないかと。

・「何もない」と思われているものから「何かを引き出そう」という発想。「みんなが捨てているもの」に目をつけて、そこに「新しい価値」を見出そう。

・「自分でいる場所の価値」は、自分では見つけにくい。しかし「そうですね」という人は必ずいる。そういう人と出会った時、仕事にスイッチが入る。

・「山と暮らしを再生」する取り組み。山が価値を持てば、周辺の町や村が生き返る。「新しい生き方を自分達が示す」ことできれば、地域はよみがえるのではないか。

・土地の個性を利用して、山に栗があるのなら、その栗で生きていく。育てることから商品まで山で作れたら、地域の人は食べていける。

・農業のやりにくい地域を「中山間地域」という。日本全体で73%が「中山間地域」。そこが疲弊して、モノを生まない。そこで、山に力を与え、栗が流通し始めると、山が生き返ってくる。全国あちこちではできないが、四万十地域から、自分達の生き方を示そうと。地域の生き方をまとめる役割。誰かがやらないと、地域が消滅していく。

・「地域の自立」に一番大事なことは、一言、「地方は自分で考えろ!」。

・30年くらい前「ふるさと創生事業」で国が各市町村に1億円を配布。地方は自立に向かう用意をしなかった。お金がくれば、コンサルタントなど外部に全部お願いして、自分で考えない。「地方創生」と言う国が悪いのではなく、受けてのローカルに問題がある。今まで自分で考えてなかったから、「考える力」がついていない。これが実態。「自分で考えなさい」そうすと芽が出てける。

梅原真/梅原デザイン事務所/カンブリア宮殿)

高知県の沈下橋