2016/11/03

さよならドビュッシー

中山七里『さよならドビュッシー』を読んだ。全身大やけどを負った少女が天才ピアニストの指導の元、コンクールを目指す。スポ根の音楽ミステリー。第8回「このミステリーがすごい!」大賞作品(2010年)。満足度★★★★★。

中山七里『さよならドビュッシー』

本棚に長年眠っていたこの本を、ふと手にして、通勤電車&バスで連日読んでいたのだが、犯人が明かされる場面では「衝撃」が過ぎて、職場前のバス停を二つも乗り過ごしてしまった・・。この衝撃は、今世間を賑わしている映画『君の名は。』の話が急展開する場面(ネタバレになるので自粛)に相当するレベルだった。「そう来たか・・」。これぞ、ミステリーの醍醐味。脳の刺激(ショック療法)にいいな。

「音楽ミステリー」だけに、ドビュッシー作品をはじめ、ピアノ名曲がたくさん登場。『さよならドビュッシー』は、橋本愛主演で映画化もされているので、結末は知ってしまったが、ストーリーとともに主人公が奏でるピアノ演奏曲も聴いてみたい。

「ドビュッシー」と言えば、大学生の時、合同春合宿を一緒に行った岡山大学ヨット部に、ヨット部ネーム「ドビュッシーさん」がいたなぁ。こういうことは、印象強すぎて、よく覚えている。他にも「エログロさん」や「シモネッタさん」という名前も・・。

最近は「ビジネス書」「環境問題」「政治、歴史」関連の本ばかりを読んでいたので、ミステリー小説は久しぶり。今回受けたの「衝撃」で、再び小説熱に点火したかも。四日市移転後は、通勤時間が大幅に短縮されるので、家での「読書時間」を、これまでより多く確保できるかな。

2016/09/25

京都醸造

前から行こうと思いつつ、伸ばし伸ばしになっていた「京都醸造(Kyoto Brewing Company)」へ。

ウエールズ人、カナダ人、アメリカ人の三人が立ち上げた醸造所。ビール工場併設の試飲スペースで、毎週日曜日に「物凄く美味い」と評判のクラフト・ビールが飲める。場所は、九条と十条通の間で、東寺が近い。

6種類のビールが飲め、いずれも1杯600円(400mL)。最近、IPAにはまっているので、今日は『限定醸造 オーツ麦畑でつかまえて』(American IPA)を飲む。これは「アメリカ・ウィスコンシン州産のホップ」「オーツ麦芽」を使用しているのが特徴。ネーミングもイケてるが、飲みごたえも、

「感動の域」を遥かに超越!!!!!!!!!!!!!

これまで飲んだビールの中で、間違いなく1番。こんなビールが地元京都で飲めるとは。京都市民は幸せ者だな。これから毎週通おうかな。

次回は、大阪から来たという人が「日本一」と絶賛していた黒ビール「黒潮の如く」(ベルジャン・スタウト)を飲もう。

京都醸造のクラフトビールを飲んだら、日本人の「ビール観」が変わるのは間違いない、とここに断言します。

■日本醸造
https://kyotobrewing.com/

I went to Kyoto Brewing Company I wanted to go form before.

The brewery set up by three people, Welsh, Canadian and American. In the tasting space with the beer factory, we can drink craft beer that is reputed as "absolutely delicious" every Sunday. The place is between Kujyo-dori Street and Jujyo-dori Street and close to Toji-temple.

We can drink Six kinds of beer, each one is 600 yen (400 mL). Recently, I'm addicted to IPA, so today I drunk American IPA limited brewed named "The Catcher in the Oates wheat field". It is characterized by using 'America / Wisconsin State Hops' and 'Oat Malt'. Naming is also good. And...

It was much more delicious than my touching area!!!!!

It is definitely No. 1 among the beers we have drunk. I'm surprised that we can drink such a craft beer in local Kyoto. I thought Kyoto citizens are very happy people. I will come here every week.

Next time, I will drink a black beer "Belgian Stout"named "Like KUROSHIO(The Japan Current)".  Person who came from Osaka declared that it's Japan's best in black beer.

 I assure here that there is no doubt that the Japanese "beer view" will change when people drink Kyoto brewed craft beer.

京都醸造
Kyoto Brewing co.

6種類のビールから注文
Order from 6 types of beer

「オーツ麦畑でつかまえて」(American IPA)
"The Catcher in the Oates wheat field" (American IPA)

ビール工場の外観
Appearance of the beer factory

今日はホットドッグの店も出店
Hot dog store opened today.

会社の入り口
Entrance of company

醸造所のタンク
Brewery's tank

京都生まれのクラフトビール
Kraft beer born in Kyoto

京都醸造の地図
Map of Kyoto brewing


2016/09/17

陸王

池井戸潤『陸王』を読んだ。足袋作りの老舗が、新規事業の「ランニングシューズ」のモノづくりに挑む。勝利を信じろ!満足度★★★★★。

めちゃめちゃ面白かった。さすが、池井戸作品。モノづくりの「情熱」「現実」「壁」「挫折」「裏切り」「アイデア」「発想の転換」「つながり(紹介、人脈)」「偶然」「チームワーク」「根性」、そして「勝利」がいかんなく描かれている。中小企業vs大企業。資金繰りのリアルな展開。マラソンランナーとシューズメーカー。若者の就職活動の苦難と成長。3回ほど涙する場面あり。ええ話やで。「名言」もたくさんあり。モノづくりに携わる中堅エンジニアとして、モチベーションがかなり上がった。

池井戸潤『陸王』
【語録】

・安い。「高く」ではなく「適正価格」で売れと言っているんだ。安売りしていいことは何もない。「安ければ売れる」というのは、商売を知らない奴の錯覚だ。

・私たちが提供しているのは、シューズだけどシューズじゃない。「魂」なんだよ。モノづくりをする者としての「心意義」というか、「プライド」というかね。

・「ノーリスクの事業」なんてない。ビジネスの原則だ。進むべき道を決めたら、後は「最大限の努力」をして可能性を信じるしかない。でも、実はそれが一番苦しい。「保証のないものを信じる」ってことが。まさに今、直面しているのが「将来を信じることの難しさ」だ。ともすれば困難な現実に打ち負けそうになる。「自分との闘い」でもある。

・ビジネスとは「一人でやるもの」ではない。「理解してくれる協力者」がいて、「技術」があって、「情熱」がある。「ひとつの製品をつくる」こと自体が、「チームでマラソンを走る」ようなものなのだ。

・何かに賭けなければならないときは、必ずある。そうじゃなきゃ、人生なんて面白くない。「人生の賭け」には、それなりの覚悟が必要。そして、勝つためには全力を尽くす。愚痴を言わず、人のせいにせず、できることは全てやる。そして、結果は真摯に受け止める。「全力で頑張っている奴」が、全ての賭けで負けるかとはない。いつかは必ず勝つ。

・必ずしも「品質の高いものなら売れる」というわけではない。「品質が高い」ものならいくらでもある。だけど「品質が低くても、売れるもの」はない。それが現実だと思った方がいい。売れるかどうかは予測不可能。商売ってのは元来、そういうもの。だから面白い。

・中でも特に教えられたのは「人の結びつき」だ。「金儲け」だけでなく、その人が気に入ったから、その人のために何かをしてやる。喜んでもらうために何かをする。カネのことはさておき、納得できるものを、納得できるまで作る。損得勘定なんて所詮、カネの話なんだ。それよりも、もっと楽しくて、苦しいかもしれないけれど、面白くて、素晴らしいことがあるんだな。それを「陸王」が教えてくれた。

・もし、世の中から「おカネっていう価値観」を取り払ったら、後には、「本当に必要なもの」や「大切なもの」だけが残るのだろう。

・「順風満帆の人生」なんてない。とくに経営はそうだ。いつだって苦しい。いまもだ。だけど、私には「全てを失った経験」がある。「絶望」を知っていることが、今や私の強みになり、欠かせないアイデンティティになっているのは、なんとも皮肉なことだ。

・あんなのはいくらでもいる。大企業の看板にあぐらをかいて、仕事の中身よりも、社名や肩書きにプライドを感じる連中が。仕事の質や誠意より、「利益を優先」させるような奴らなんて、世の中にはゴマンといるんだ。むしろ、ああいう奴らの方が多数派かもしれない。苦労を知らない。だから連中はダメなんだ。苦労を知らない人間ほど、始末の悪いものはない。

・世の中というのは、糾(あざな)える縄のごとし、ですね。

【禍福は糾える縄の如し】不幸と幸福は、より合わせた縄のように交互にめぐってくる。

Sadness and gladness succeed each other.
(悲しみと喜びは交互にやってくる )

・これからが本当の戦いだ。オレも、お前も。どんなときにも、勝利を、信じろ!


(池井戸潤『陸王』)

2016/08/21

サウルの息子

強烈過ぎる。アウシュビッツ収容所の凄まじい体験映像映画!

ネットレンタルで映画『サウルの息子』を観た。アウシュビッツでゾンダーコマンドの主人公が、息子を埋葬するためラビ(ユダヤ教聖職者)を探す。満足度★★★★☆。

サウルの息子(SON OF SAUL)

38歳の新鋭、ハンガリーのネメシュ・ラースロー監督、長編初作品。第68回 カンヌ国際映画祭(2015年、、グランプリ)、第73回 ゴールデングローブ賞(2016年、外国語映画賞) 、第88回 アカデミー賞(2016年、外国語映画賞)で受賞!

撮影方法が特殊。「被写界深度の浅い映像」と「肖像画のような狭い視野」にすることで、極限状態におかれたゾンダーコマンドの「心の目を閉じた心理状態」を表現。 観客の視点をコントロール。

アウシュビッツの 「ゾンダーコマンド」(同胞であるユダヤ人の死体処理に従事する特殊部隊)という、「あまりにも非人間性な環境(死の工場)」で、「人間性ある動き」が・・。証拠隠滅に抗い、極限状態の詳細を何としてでも、写真や手紙などで、事実を後世に伝えようとしたゾンダーコマンドの密かな努力(後に発見された)が映画の題材になっているらしい。

「これは2016年のNo.1映画だ!アカデミー賞確実だろう」という町山智治さんの 『サウルの息子』 に対する解説を聞いた後、映画を観たので、ストーリーの理解はできた。その分、先入観なく観た場合の「何だこれは!」という衝撃は薄らいでしまったかも。音響面も含めて、これこそ「映画館で観るべき映画」だったかもしれない。

町山智浩さん解説『サウルの息子』(たまむすび)


予告編『サウルの息子』


2016/08/15

シン・ゴジラ

話題沸騰の庵野秀明総監督『シン・ゴジラ』を観てきた。これは凄い!皆が絶賛するわけだ。満足度★★★★★。

タイトルの「シン」は「新」「真」「神」の意味があるらしい。初代ゴジラを超えるゴジラ映画。庵野作品だけに「エヴァンゲリヲン」「巨神兵」を彷彿させるシーンがたくさんあり。エヴァファンにはたまらん。司令部はまさにネルフ本部!

ゴジラ(GODZILLA)は「大震災、津波、原発事故」を暗示。「巨大不明生物」という、官僚が「想定外」を連発する未曾有の大災害が発生したとき、国の存亡を回避するために、どう対処するのか。ネタバレすると確かに面白くなくなりそうので自粛・・。観てのお楽しみということで。防災、政治、社会システムに関しても、「現実の想定される事」として、「ではどうすべきか」と色々と考えさせられる映画だった。

大災害になり、大都市のインフラが機能停止したとき、「自給自足できる地方」での生活が、案外強いのではないかと思ったりもした。現時点では、まだこのような社会システムを確立できていないが、「太陽光発電、家庭用蓄電池、電気自動車」でエネルギーを自給自足、あとは食料を自給自足できれば、達成できそう。

ゴジラ出現で破壊されなくても、「地産地消」という形態で、持続可能な「強い地方」を創造できるのはないかとも思った。このストーリーでいくと、電池屋の仕事は忙しくなりそうだ。

2016年夏、シン・ゴジラによって、東京都は壊滅的に破壊されたが、東京オリンピックまでに復興は間に合うのかな?( ^ω^ )

シン・ゴジラ(Shin-GODZILLA)

2016/07/10

さくら住宅

社員間の競争は、会社にとってマイナス。

カンブリア宮殿『さくら住宅』を観た。「どのようにして新たな仕事を獲得するか」という、ビジネスで一番重要かつ難しい課題へのヒントが満載。

その課題に対する答えとして、さくら住宅では、カンブリア宮殿では「黄金ストーリー」だが、世の中の多くとは正反対の法則が、社長の意志の元、色々と実践されている。 新規注文ではなく、「顧客との信頼」を優先。 地域密着サービス。 社員間での競争は禁止、などなど。

中長期的に結果を出し続けている会社の裏側(根底)には、こういった「人間性溢れるストーリー」が存在するんだな、と再認識。左脳(論理)一辺倒ではなく、左脳思考(理屈)と右脳思考(人間性、EQ、モチベーション・・)がバランスのとれた状態。簡単に言うと、ここで働きたくなる会社。そんな会社を目指したい。

■さくら住宅


【語録】

・住民を幸せにする「リホーム革命」。困った時の頼れる「住医」。小さな工事をきちんとやってくれると、次もお願いしたい心理になる。大きな工事も頼んでみようかなと。

・さくら住宅は「小さな工事」を快く引き受けることで、「大規模リフォーム」の受注につなげている。

・「お客様との距離」をどれどけ近くするか。手間を惜しんだらそれで終わりだと。

・営業トークはしない。「ここをやった方がいい」とか、こちらからは売り込まない。それは押し売りと同じだから。必要だったら、お客がかならず言う。

・地域密着サービス。18年連続黒字。基本的に「値引き」はしない。新規注文ではなく、「顧客との信頼」を優先する。

・ノルマ無し。社員間での競争は禁止。競争をやり始めると、社員間でお互いの心が離れていく。だから、競争はさせてはいけない。「いい月もあれば、悪い月もある」と認めてやらないとダメ。

(二宮生憲/さくら住宅社長/カンブリア宮殿)

2016/06/25

大和麺学校

大和的拉麺道。「プロ意識」さえ持ってやれば、短期間でプロとして通用するレベルに達することは十分可能!

テレビ東京の番組『ガイアの夜明け』を観た。今回のテーマは「新たなプロの育て方」。 登場する会社は、大和麺学校。そして、経営者は、大和製作所の社長でもある藤井薫さん。『トップになりたきゃ、競争するな』という藤井薫さんの著作を読んでいたので、実際に映像で観る今回の番組も、イメージを掴みやすく面白かった。

「わずか1週間でラーメン屋を開店できる店長を育てる」という麺学校のコンセプト。これも、藤井薫さんという「ラーメン作製」を知り尽くした人が企画する学校だから可能なストーリー。他では到底真似できない。今起こっている「世界的なラーメンブーム」の裏には、大和麺学校や大和製作所(あらゆる麺が一台で作製可能)のような立役者がいるだな。

「ラーメン」を他の項目に置き換えた時、例えば「自分が仕事で属するテーマ」に置き換えた時、今回のストーリーを応用した「仕組みづくり」ができるのではないか、と思った。世の中に役立つ、今までにない新たな「仕組み作り」。自社の強みをベースにしなしながら「新たなエコシステム(生態系)」を作る側にまわる。そんな取り組みができないかも、徐々に考えたい。

■大和麺学校
■大和製作所



【語録】

・大和製作所。社長の藤井薫さん(68歳)。川崎重工で航空機などを設計。地元香川で起業。小型製麺機で国内シェア1位。

・実際にやってみたら、「麺」が本当に面白かった。「どうすれば美味しい麺ができるか」ということに、考えが至って、深く掘り下げたら、知らない間に天職になってしまった。2000年に「大和麺学校」をスタート。3000人以上が卒業。

・1週間でラーメン店を開業できる。生徒が殺到。異色の学校。店を出すためのすべてが学べる。定員8人、授業料38万円、7日間の短期集中。「すぐにプロの味が出せる」と評判を呼び、受講するのに3ヶ月待ちという盛況ぶり。

・もともと製麺機のメーカー。小型製麺機「若大将」。長さもグラム数も調整できる。日本中のあらゆるラーメンの麺が1台でできる。

・調味料の分量など細かく「数値化」。その数値どおりに作れば、誰でもプロの味が確実に出せることを最大の売りにしている。

・きちんと数字で「何分間」とか「何度」にすることで、「常に一定の状態をつくっていこう」ということ。誰でもできる。

・デジタルクッキング。ここで完成したレシピを生徒が持って帰るので、自分の故郷で全く同じものができる。麺、スープ、経営のマネジメントも、1週間で学べる。1週間でスタート地点には立てる。後は、「本人の努力」と「プロ意識」で、繁盛するかどうかが決まる。

・下積みに長い時間をかけず、プロのスタート地点に立てる。この新しい育成方法で海外にも市場を広げる。海外からの生徒が非常に多い。今後、海外へ展開していこうと思う。

・「プロ意識」さえ持ってやれば、短期間でプロとして通用するレベルに達することは十分可能。国内海外関係なく、面白い店がどんどん出ていく。

(藤井薫/大和製作所社長/ガイアの夜明け)

デジタルクッキング

小型製麺機「若大将」