2014/07/20

Google採用基準の変化

武田信玄曰く「人は石垣、人は城」。企業にとって「人材採用」は常に重要な課題。少し前に「Googleは採用試験でこんな問題を出している!」というような本が流行したが、現在はそんな問題は出さない(仕事の成果との因果関係が無いことが証明されたから)、という記事が『クーリエ・ジャポン(8月号)』に載っていた。

Google採用責任者の、面接や履歴書で「いかに論理的思考ができるか」というロジックの示し方がとても参考になるな。いかにも米国的!

このようなロジック重視の話し方は、日本では「今どきの企業」にはウケが良く、昔ながらの「旧体質企業」には、逆になじまないというような気がする(論理的でない会社は、そのうち淘汰されると思うが・・)。この辺りの「ロジック欠如な組織」がいかにも日本的、と最近の日本の報道される様々なニュースを見てて思う。


【抜粋内容】

・もはやグーグルは面接において「突拍子もない難問」を突き付けたりしないし、学歴も成績も問わない。技術的な能力に加えて「5つの採用基準」を求める。一番重視するのが「一般認識能力」。様々な異なる情報を臨機応変に処理する能力。以下、「リーダーシップ」「謙虚さ」「自主性」と続く。一番低いのが「専門性」。専門家にその分野のことを尋ねると、「経験にこだわった答え」しか出てこない。素人の方が「新しく価値のある答え」を出しうるのだ。

・グーグルは「何をどこで学んできたか」よりも、「自分の知っていることから、どのような価値を生み出せるか」を大事にする。知らない事を調べるのはグーグルの検索エンジンに任せればいい。

・「教養」の重要性は以前より高まっている。特に「他の分野と結びつく」場合は大事だ。2つの分野が交わることで、興味深いことが起こる。それを実現し追求するためには、2つの分野に精通し、両方を結びつける必要がある。

・教養、つまりリベラルアーツの知識のもと、「総体的な思考ができる人」も必要だし、「機能的な専門知識がある人」も必要だ。そのバランスを取ることは難しいが、もし実現できれば、素晴らしい社会、素晴らしい組織を築けるはずだ。

・履歴書には、「自分の強みを明確に定義する」ことが肝心だ。「Xをすることによって、Yとこれだけの違いが生じ、Zを達成しました」という具合に書く。

・大半の求職者は、面接において「自分の行為の背景にある思考プロセス」を明確にせず、落とされてしまう。「思考プロセス」をうまく説明できないと高く評価されない。だから、「自分の価値を証明」するように語るべきだ。例えば「私にはAという特徴があります。それを証明するエピソードとしてBがあります。そしてCという理由で、エピソードBは特徴Aを説明できるのです」というように。

(ラズロ・ボック/Google採用責任者/COURRiER August 2014)

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