2010/10/17

ツイッターノミクス

タラ・ハント『ツイッターノミクス』を読んだ。Web2.0の世界では「ウッフィー」(信頼関係)が通貨。ブログ、ツイッターの威力、贈与社会を解説。満足度★★★★★。

「Web2.0」の定義は、「ネットワークを通じて、大勢の人が結びつくマスコラボレーションの世界」。Twitter や SNS、wiki、ブログ、Podcast など、様々なツールをつかって、「ウッフィー」を獲得していくことが大切。そのためには、次の5つ原則が欠かせない。

【ウッフィーリッチになるための5つの原則】
(1)大声でわめくのはやめ、まずは「聞く」ことから始める
(2)コミュニティの一員になり、顧客と「信頼関係」を築く
(3)「わくわくするような体験」を創造し、注目を集める
(4)無秩序もよしとし、計画や管理にこだわらない
(5)「高い目標」を見つける

この5原則を、今働いている会社で実践していこう。

「大声でわめく」とは、「従来型の広告」のことをさす。それに代わるモノとして、「口コミ」の宣伝効果、威力を期待する。そのためには「ウッフィー」(信頼関係)が必要であり、手段としてブログなどの「Web2.0ツール」を使う。


ダニエル・ピンクの『モチベーション3.0』も面白かったが、この『ツイッターノミクス』も同じぐらい感銘を覚えた。この手の本で共通しているのは「人間性を大切にする」こと。現在「マネー至上主義」が幅を利かせている資本主義社会ではこの「人間性」は蔑(ないがし)ろにされている。それでは短期的な利益が出たとしても、職場のモチベーションが下がる一方で、長期的な繁栄はあり得ない。

この2冊は、2010年マイベスト10入りは確実だ。色々な人にも読むことを薦めたい本である。「再読リスト」に入れておこう。

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