根岸康雄『世界が大切にするニッポン工場力』を読んだ。世界に誇る日本の町工場12のビジネス物語。 素晴らしい製品の裏には情熱とドラマがある。満足度★★★★★。
【紹介された企業】
01 岡野工業「痛くない注射針」
02 小林研業「iPodの鏡面加工」
03 ハードロック工業「緩み止めナット」
04 三鷹光器「精密光学機器」
05 ミクロン「キーンと音のしない歯石除去器」
06 菊地保寿堂「伝統技術和銑の新作鋳物」
07 モルテン「競技用ボール」
08 日プラ「水族館の巨大アクリルパネル」
09 アビー「味の落ちない冷凍技術」
10 マサキ・エンヴェック「屋上菜園の特殊土壌」
11 ストロベリーコーポレーション「携帯用ヒンジ」
12 テムザック「実用ロボット」
この本で紹介される企業には、いくつかの共通点がある。社員数は少ないが、一流の技術を開発して「強み」として、差別化に成功している。ほとんどが「世界」を相手にビジネスを展開している。中心となる「熱い人物」がおり、数々の「人間ドラマ」がある。著者の紹介のしかたも上手く、非常に面白く読んだ。エンジニアとして勇気づけられた。「世界を相手にビジネス」をする大切さも学んだ。しかし、「大感動」がしこまれていようとは、想像していなかった。涙、涙。
今の勤め先も、今のところ中小企業の部類に属する。そして、「世界を相手にビジネス展開」を始めたところだ。今回の本で紹介されたようなブレークスルーの成功例になるのか、大部分がそうであるように、差別化できずに、並の「その他大勢」に埋もれてしまうのか。これからの「技術開発」「営業努力」「生産技術」「経営判断」・・という様々なビジネス要因にかかっている。
中学生時代にバレーボールをしていたときによく目にした「molten」。広島の日本メーカーとは知らなかった。モルテンの2代目社長の言葉が得に心に残った。
「世界の天気予報」を見ろ。世界中全部晴れという日は1日もないが、全部雨という日もない。「ビジネス環境」とはこういうものだ。「晴れてい るマーケット」で利益が出せるようにしよう。「グローバルネットワーク」を1日でも早く充実させることが急務だ。激変する21世紀の世の中。「日本の強みを生かし、世界を相手に商売」をする。大企業だろうが中小企業だろうが、これから製造メーカーが生き残っていく術は同じだと思う。つまり「Cool Japan戦略」。
(民秋史也/モルテン2代目社長)
「Cool Japan戦略」のイメージ
日プラ株式会社の「アクリルパネル」の話を読んで、沖縄の「美ら海水族館」に行きたくなった。旭山動物園も行きたいのだがなぁ。沖縄と北海道。ぼちぼち計画に入れていこう。キーワードは「感動体験」だ。
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